AIエージェントに個人の知識ベースを持たせる3つの方法MCPと保存先
Claude Code などのAIエージェントに自分の知識を持たせる方法を、ローカルのファイル・メモアプリ・読んだものを貯めるサービスの3経路で整理。MCPとAPIの対応を7サービスの表で比べ、連携でできることとできないことも載せました。

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AIエージェントに仕事を任せる場面が増えると、同じ前提を毎回説明し直していることに気づきます。
私は普段、新規事業の立ち上げと事業成長の支援をしていて、Claude Code と Codex を作業ツールではなく事業活動全体の経営パートナーとして使っています。
ただ、「自分の知識を持たせる」という言い方には二つの別物が混ざっています。
エージェントが覚えている指示と、自分が読んで貯めた素材は別物です。 前者は Claude Code の CLAUDE.md や自動メモリが受け持ち、後者は保存先をつながないと参照できません。
では、読んだものを参照させるには何が必要なのか。
ローカルにファイルを置いて読ませる方法がいちばん手早く、保存量が増えてからは Readwise Reader や Notion のように外からつなげるサービスを使う形になります。
この記事では、3つの経路と、MCP・APIの対応状況、連携で許してしまう操作の範囲を見ていきます。情報の整理そのものの考え方は第二の脳アプリの比較、Claude Code から記事を要約させる手順はClaude Codeで記事を要約する方法にあります。
「個人の知識ベース」は、エージェントのメモリとは別のもの
エージェント側のメモリは、あなたの指示と好みを覚える仕組みです。
Claude Code の公式ドキュメントでは、セッションをまたいで知識を運ぶ仕組みが二つ挙げられています。自分で書く CLAUDE.md と、Claude 自身が書く自動メモリです。
置き場所も決まっています。全プロジェクトに効かせるなら ~/.claude/CLAUDE.md、プロジェクト単位なら ./CLAUDE.md または ./.claude/CLAUDE.md です。
プロジェクト側は AGENTS.md を代わりに読ませることもできます。
ただ、ここに入るのは指示と学習した癖であって、あなたが読んだ記事の中身ではありません。
自動メモリは毎セッションの先頭で読み込まれますが、読み込まれるのは先頭200行または25KBまでです。1年分の読書記録を置く場所としては設計されていません。
問題は、読んだものが別の場所に溜まっていることです。ブラウザのブックマーク、あとで読むアプリ、メモアプリに散っていると、エージェントからは見えません。
自分の知識を持たせる3つの経路
読んだものをエージェントに渡す道は、大きく3つあります。
どれを選ぶかは、保存している量と、手元のファイルで管理したいかどうかで決まります。
ローカルのファイルを置いて読ませる
いちばん手早いのは、Markdown のファイルをフォルダにまとめ、作業ディレクトリに置く方法です。
Claude Code のようにファイルを直接読めるエージェントなら、追加の設定なしで検索と引用ができます。Obsidian のように保管庫がローカルのファイルそのものになっているツールを使っている人は、すでにこの形に近いところにいます。
向かないのは、保存の入口がスマートフォンの共有メニューである場合です。読んだ記事を毎回ファイルに書き出す手間が挟まると、記録そのものが続かなくなります。
メモアプリやナレッジツールをMCPでつなぐ
手元のファイルではなくクラウドのツールに貯めているなら、MCP でつなぐ形になります。
MCP(Model Context Protocol)は、AIアプリを外部のデータやツールにつなぐためのオープンソースの標準規格です。公式ドキュメントは、USB-C の端子にたとえて説明しています。
つなぐ先はローカルのファイルやデータベース、検索エンジンのようなツールで、どれも同じ作法で接続できます。
対応するクライアントは Claude と ChatGPT のほか、Visual Studio Code や Cursor などの開発ツールにも広がっています。つまり、つなぐ先が MCP に対応していれば、使うエージェントを変えても接続の作法は変わりません。
読んだものを貯めるサービスをつなぐ
記事や動画を読むところと貯めるところが同じサービスなら、保存の手間は増えません。
Readwise Reader や Notion は外部から接続する口を持っています。
私自身は、読んだ記事と X のポスト、YouTube を毎日 SuperFlow に保存していて、そこから引き出す形に寄せました。
ただ、読む体験そのものに集中したい人や、分類を中心に使いたい人には、別のサービスが向くと思っています。
ここで確かめておきたいのは、接続の口が無料で使えるのか、どのプランから使えるのかです。次の表で並べます。
比較の条件
比べる前に、何を含めて何を除いたかを書いておきます。
対象は、記事やWebページを保存できて、かつ外部から参照する手段について公式ページで確認が取れたサービスです。無料枠は登録だけで使える範囲を指します。
MCPとAPIの列は、公式に提供が明記されているものを◯、有料プランのみを「有料」、公式ページで確認できなかったものを「要確認」としています。
| サービス | 無料で使える範囲 | 日本語UI | AI要約 | 全文検索 | 公式MCPサーバー | 公開API | エクスポート |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| SuperFlow | 保存・要約が累計10件。音声生成・動画処理・AIチャット機能・定着メモ生成が各累計3件(クレジットカード登録不要) | ◯ | ◯ | △ | × | × | 有料 |
| Readwise Reader | 無料プランなし。30日間の無料トライアル(カード登録不要)のみ | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| Notion Web Clipper | Notionの無料プラン(Free)のまま使える。無料プランはアップロードが1ファイル5MBまで、ページ履歴は7日間 | ◯ | 有料 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| Raindrop.io | ブックマーク・コレクション・ハイライト・端末数がいずれも無制限。インポート/エクスポートも無料。ファイルのアップロードは月100MBまで | ◯ | 有料 | 有料 | 有料 | ◯ | ◯ |
| Instapaper | 保存件数は無制限。Web・iOS・Androidの同期、フォルダ整理、サードパーティ向けAPIまで無料。ノート(メモ)は月5件まで | △ | × | 有料 | 要確認 | ◯ | ◯ |
| NotebookLM(Gemini Notebook) | 無料版は1ノートブックあたり50ソースまで | ◯ | ◯ | 要確認 | 要確認 | 要確認 | 要確認 |
| Obsidian Web Clipper | すべて無料・オープンソース。ページをMarkdownに変換して自分のObsidian vault(ローカルのフォルダ)に保存する | 要確認 | × | 要確認 | × | × | ◯ |
確認日: 2026-09-10(各社の公式ページで確認。最新の料金は公式サイトを参照)
「要確認」が多いのは、提供していないという意味ではありません。公式ページに記述を見つけられなかったものを、推測で◯にしていないだけです。
連携で許す操作の範囲を先に決める
つなぐ前に確かめたいのは、エージェントに何をさせられるかです。
検索と引用だけなら、誤った操作で記録が消える心配はありません。書き込みまで許すと、エージェントに任せた調査の結果をそのまま貯められる代わりに、確認なしで中身が増えます。
SuperFlow の場合、連携でできるのは検索・引用と保存で、削除と変更はできません。既存のアイテムが連携によって失われない作りにしています。
利用できるのは Pro(月額4,980円・税込)以上で、Web版の機能です。
設定はアカウント画面の「AIエージェント連携」からトークンを発行し、表示されるセットアップ文をエージェントに貼る形です。ターミナルからは superflow save <URL> で保存し、superflow search で引き出します。
連携はアカウント画面からいつでも解除できます。
もう一つ、保存できる件数の枠も先に見ておいたほうがよいと思っています。SuperFlow の保存・要約は Free が累計10件、Standard(月額1,980円・税込)が月100件、Pro が月500件、Max(月額9,800円・税込)が月1,500件です。
結局どれを選べばいいか
手元のファイルで管理していて、保存の入口がPCなら、ローカルのフォルダを読ませるのがいちばん簡単です。追加の費用もかかりません。
すでに Notion に情報を集めているなら、新しい保存先を増やさずに接続する形が無理がありません。
スマートフォンで見つけた記事をその場で保存して、あとからエージェントに引かせたいなら、保存と連携が同じサービスの中にあるものを選ぶことになります。
どの経路でも共通して効くのは、保存したものに中身の手がかりが残っていることです。タイトルとURLしか残っていないリストは、人が見返さないのと同じ理由で、エージェントからも使いにくいままです。
AI要約は読む代わりではなく、時間を使う価値があるかを見分ける下読みとして置いておくと、あとから引くときの手がかりになります。
SuperFlow の使い方はガイド、料金と枠の違いはよくある質問にまとめています。
まとめ
- エージェントのメモリと個人の知識ベースは別物。Claude Code の CLAUDE.md と自動メモリが受け持つのは指示と学習した癖で、読んだ記事の中身ではない
- 自動メモリが毎セッションで読み込むのは先頭200行または25KBまで。長期の読書記録の置き場所ではない
- 経路は3つ。ローカルのファイルを読ませる、MCPでメモアプリをつなぐ、保存先のサービスをつなぐ
- MCPはAIアプリを外部のデータやツールにつなぐオープンソースの標準規格で、Claude・ChatGPT・Visual Studio Code・Cursor などが対応している
- 連携の前に、検索・引用だけを許すのか書き込みまで許すのかを決める。SuperFlow は検索・引用と保存ができ、削除・変更はできない
- SuperFlow のAIエージェント連携は Pro(月額4,980円・税込)以上のWeb版の機能
- 保存・要約の枠は Free が累計10件、Standard が月100件、Pro が月500件、Max が月1,500件
よくある質問
AIエージェントに自分の知識を持たせるには何が必要ですか
読んだものが置かれている場所と、エージェントがそこを参照する手段の2つです。手元のファイルなら追加の設定は要りませんが、クラウドのサービスに貯めている場合はMCPやAPIなどの接続の口が必要です。
MCPとは何ですか
AIアプリを外部のデータやツールにつなぐためのオープンソースの標準規格です。公式ドキュメントはUSB-Cの端子にたとえており、Claude や ChatGPT、Visual Studio Code、Cursor などが対応しています。
CLAUDE.mdに読んだ記事を貼れば知識ベースになりますか
量が少なければ参照はできますが、長期の記録には向きません。Claude Code の自動メモリが毎セッションで読み込むのは先頭200行または25KBまでで、CLAUDE.mdは指示を書く場所として設計されています。
連携するとAIエージェントに記録を消されませんか
許す操作の範囲によります。SuperFlow の場合、連携でできるのは検索・引用と保存で、削除と変更はできません。連携はアカウント画面からいつでも解除できます。
SuperFlowのAIエージェント連携はどのプランから使えますか
Pro(月額4,980円・税込)以上で、Web版の機能です。保存・要約の枠は Pro が月500件、Max(月額9,800円・税込)が月1,500件です。数値は2026年11月2日時点の確認内容です。
出典・確認日
各社の仕様は、次の公式ページで2026年11月2日に確認しました。表の各サービスの確認日は表の下に記載しています。
- MCP(Model Context Protocol)の定義と対応クライアント: https://modelcontextprotocol.io/docs/getting-started/intro
- Claude Code のメモリ(CLAUDE.md の置き場所・自動メモリの読み込み範囲): https://code.claude.com/docs/en/memory
- SuperFlow の料金・プランの枠・AIエージェント連携: https://super-flow.ai/
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株式会社VASILYでのグロースハック担当、AR/VR領域の事業を手掛ける株式会社MESONの代表を経て、POSTSを創業。生成AIなどの先端テクノロジーを事業成長に結びつける戦略パートナーとして活動しています。著書に『生成AI時代を勝ち抜く事業・組織のつくり方』(日経BP)、『いちばんやさしいグロースハックの教本』(インプレス)。
AI時代の情報過多を解消するためにSuperFlowを開発しました。


